伊豆合宿  2009年9月20日

東京大学倫理学研究室に関係する人々による勉強会兼懇親会。三年前の片山洋之介さんの定年退職を契機に、片山さんに縁の深い人々が、毎年9月、温泉場で研究会をもっている。本年は、三月末をもつて、平木幸二郎さんが信州大学を、谷隆一郎さんが九州大学を、それぞれ定年により退職されたので、上記両氏の最近の著作を対象とする研究会が、伊豆・天城荘で行われた。わたくしは、昨年から参加して、これで二度目の参加である。

平木さんの著作は、信州大学人文学部の紀要『人文科学論集』に掲載された「客観的世界と人間的生」(1)・2007、同(2)2009であり、研究会では、とくに(2)の方を中心に議論した。この論文ではブーバーを取り上げており、平木さんがこのところブーバーを主たる研究対象としていることは迂濶にも知らなかった。
岡山大学では、本年三月末まで、ブーバーを専門とする稲村秀一氏がおられた関係で、卒業論文にブーバーを取り上げる学生がいて、わたくしにもブーバーは少しなしみがある。。今回の議論でブーバーについての認識を自分なりに深められたように思う。

谷さんの著作は『人間と宇宙的神化』(知泉書館、2009)であった。証聖者マクシモスの思索に聴従しつつ、その信仰をロゴス化しようとする谷さんの粘り強い考察を清水正之さんが丁寧に追跡した。人間が神性にに与る根拠がイエス・キリストにあるというにしても、一般の人間のにおける神性の受肉とイエス・キリストにおける神性の受肉との関係はどうなっているのか、というところが清水質問の核心であった。

   車窓からの富士山
 2009年9月20日11時過ぎ、新幹  線の車窓から、非常に美しい富  士山の雄姿がみえた。
 新富士駅を東へ過ぎてしばらくの ところで撮ったもの。

    MOA美術館にて
 研究会の翌日、9月21日、谷隆一 郎さんと熱海で久しぶりにゆっくり 過ごした。非常に楽しい語らいで あった。
 左は、正午少し過ぎ、MOA美術  館で、説明係の人に撮ってもらっ たもの。